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タイムスイッチを自作した

はじめに

タイムスイッチとは決まった時間に負荷をオン/オフするための制御機器です。 例えば,爬虫類飼育で必要な紫外線ランプを昼間だけ点灯させたいというような用途に使うことができます。 市販品もありますが,今回はあえて自作してみることにしました。

タイムスイッチ

市販のタイムスイッチ

市販されているタイムスイッチの例です。

回路

製作したタイムスイッチの回路図を示します。

タイムスイッチの回路図

負荷をオン/オフするための SSR(Solid State Relay)は秋月電子のキット AE-SH-SSR-8A-KIT を使いました。 AE-SH-SSR-8A-KIT はシャープ製の SSR,S108T02 を使用したキットで,8 A までの負荷をオン/オフすることができます。 トランジスタによるドライブ回路が付いているので,マイコンで制御するのに適しています。

AE-SH-SSR-8A-KIT(S108T02) には,SSR の誤動作を防ぐためのスナバが内蔵されていないので,外部にスナバ回路を設けました。 スナバ回路は S108T02 のデータシートを参考に,0.022 μF のフィルムコンデンサと 47 Ω の 酸化金属皮膜抵抗器を直列に接続しました。 また,AC 回路の保護用に 3 A のガラス管ヒューズと,220 V のバリスタ(サージアブソーバ,ZNR)を付けました。

制御用のマイコンボードは STMicroelectronics の STM32F446RE を搭載した,NUCLEO-F446RE を使いました。 図中の ESP-WROOM-02 は Espressif 社の Wi-Fi モジュールで,SNTP を利用して時刻を取得するために使用しています。

その他に,マイコンボードに電源(5 V)を供給するために AC/DC コンバータと,ESP-WROOM-02 に電源(3.3 V)を供給するための DC/DC コンバータを備えています。

動作

起動すると ESP-WROOM-02 の設定を行って Wi-Fi に接続し,SNTP を利用して現在時刻を取得します。 取得した現在時刻を RTC に設定し,その後はマイコンの内蔵 RTC を使って時刻を把握します。 加えて,1 日に 1 回,SNTP を使って時刻合わせするようにしています。このへんの処理は,以前に作成した,光目覚まし時計と同じです。

そして,RTC から,1 秒ごとにウェークアップ割り込みをかけるようにして,割り込み処理の中で現在時刻を取得し,時刻に応じて SSR のオン/オフを制御しています。

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