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二重積分型 AD 変換器

はじめに

積分回路の応用として,二重積分型 AD 変換器を作りました。以下に回路図と動作原理を示します。

↓タカチ電機製シリコンプロテクター付プラスチックケース TWS13-7-18WN に収めました。

二重積分型AD変換器

回路図

二重積分型AD変換器の回路

動作原理

二重積分型AD変換器の原理

まず,スイッチ \(S_0\) を閉じて,積分回路のコンデンサ \(C\) の電荷を十分放電します。

次に,所定の時間 \(T_1\) の間スイッチ \(S_1\) を閉じて,入力電圧 \(V_1\) を積分回路に入力し,積分します。 \(T_1\) 経過後の積分回路の出力電圧は次式で表されます。 $$ - \frac{V_1 T_1}{C R} $$

続いて,スイッチ \(S_2\) を閉じて, 基準電圧 \(-V_{ref}\) を積分します。 このとき,積分回路の出力が \(0\) になるまでの時間を \(T_2\) とすると,次式が成り立ちます。 $$ -\frac{V_1 T_1}{C R} + \frac{V_{ref} T_2}{C R} = 0 $$ これから, $$ V_1 T_1 = V_{ref} T_2 $$ よって, $$ V_1 = V_{ref}\frac{T_2}{T_1} $$ となります。\(V_{ref}\),\(T_1\) は既知なので,\(T_2\) を測定すれば,\(V_1\) が得られます。 時間の測定はデジタル回路で簡単に行なえますね(今回はマイコン内蔵のタイマを使いました)。

式から分かるように,\(C R\) の精度に依存しないのがこの方式の良いところです。

岡村 廸夫 (著)