電子工作をしていると普段使っているテスターの精度がどのくらいか気になってくるもので,確認用の基準電圧発生器を作りました。
回路図を下図に示します。回路はいたってシンプルで,基準電圧 IC の出力を出しているだけです。 基準電圧 IC は Analog Devices 社の ADR4550B を使いました。 ADR4550B は基準電圧が 5 V で,初期精度が ±0.02% 以内,温度係数は 2 ppm/℃ 以内となっています。 電源は 9 V の乾電池(006P)を使いました。
今回は上記の ADR4550B を使った 5 V 出力タイプを 2 台と,ADR4525B を使った 2.5 V 出力タイプを 2 台,製作しました。 それぞれ手持ちのテスタ 2 台(HIOKI,3244-60,SANWA,CD771)と,某所の校正済みデジタルマルチメータ Keysight, 34410A で測定してみた結果を表に示します。
No. | HIOKI,3244-60 | SANWA,CD771 | Keysight,34410A |
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1 号器 | 5.00 V (±0%) | 4.99 V (-0.2%) | 4.9995 V (-0.01%) |
2 号器 | 5.00 V (±0%) | 4.99 V (-0.2%) | 5.0003 V (+0.006%) |
3 号器 | 2.498 V (-0.08%) | 2.501 V (+0.04%) | 2.5002 V (+0.008%) |
4 号器 | 2.498 V (-0.08%) | 2.501 V (+0.04%) | 2.5002 V (+0.008%) |
ちゃんとした計測器としての基準電圧発生器は高いですが,簡易的なものが安価で売られています。