自作 3D プリンタでステッピングモータのドライバにサンケン電気の SLA7078MPRT という IC を使っているのですが,パッケージが ZIP (Zig-zag In-line Package) で,一般的なユニバーサル基板に刺さらないという問題がありました。 足を少しずつ曲げて無理やり挿入することはできるのですが,なんだかなーという感じです。
そんななか,Fusion PCB という基板製造サービスで "$7.9 基板セール" というのをやっていることを知りました。 基板サイズが 100×100 mm 以下で,数量は5枚,基板仕様に制限ありという内容ですが,今回の用途には十分です。 また,配送に OCS (ANA 系列の運送会社) を利用した場合でも送料込み $12.9 と安価だったので,頼んでみることにしました。 (配送に Singapore Post を選択すると送料無料になりますが,15-30 営業日かかるとのこと。)
下の写真が出来上がった基板です。
基板製作の流れはおおむね以下のようになります。
今回は上記の 1.~5. の回路図 CAD と PCB CAD として,KiCad を使いました。また,6.,7. の基板製造業者が Fusion PCB で,8. の配送業者が OCS というわけです。
KiCad の使い方は他に譲るとして,基板発注から到着までの経過を時系列で記録しておきます。
まず,PCB CAD からガーバーデータを出力して Fusion PCB のサイトにアップロードします。 ガーバー出力時のオプションやどのデータを送ればよいかなど一瞬迷ったのですが,こちらのページ ( ガーバーファイルを出力する方法) に CAD ごとの詳しい手順が書かれていたのでその通りにしました。
次に,基板の仕様を選択,記入します。$7.9 基板セールの場合,レジストの色くらいしか選べません。今回は一般的な緑を選択しました。 また寸法はガーバーデータに合わせて記入しました。
配送業者は OCS を選択しました。送料が $5 かかりますが,3-5 営業日で届くとのこと。(配送に Singapore Post を選択すると送料無料になりますが,15-30 営業日かかるとのこと。)
支払いはクレジットカードを利用して発注完了です。
発注後の処理状況は FusionPCB のサイトで確認することができます。
発注翌日の午前中には「ご注文は確認済み、生産プロセスに入りました。」となりました。
基板製造が完了し発送されました。 Tracking Number が表示されるので,以降は OCS のサイトで荷物の状況を確認することができます。
未明に日本到着。その日のうちに輸入許可がおり,OCS から佐川急便に引き継がれました。
配達完了。発注から 9 日後でした。
個人で PCB を発注するのは初めてだったのですが,トラブルもなく,品質も十分,短期間,安価で満足しています。